安田学園中学校高等学校

安田学園の「今」をお知らせします

YASUDA NEWS

東京大学説明会 実施報告

日時:2025年6月27日(金)15:30~17:00
場所:本校オーディオホール
参加者:高校2年生15名、高校1年生15名、中学3年生40名(計70名)

 

【第一部(15:30~16:20)】

第一部では、河合塾本郷校の校舎長をお招きし、東京大学の魅力や現役合格に必要なことについてお話しいただきました。東京大学には、「日本一プライドが高く、志が高い」人々が集まります。「やるぞ!」と決めた時のエネルギーが高い集団のもとで、本気で取り組める環境が1・2年次から用意されていることが、東大の際立った魅力の一つです。

この2年間で質の高い基礎知識や方法論を学び、後半2年間で専門分野を決める「進学選択制度」もまた、東大で学ぶ大きな特徴と魅力です。実際にどのような専門教育が行われるのかについては、在学時に進学のためのガイダンスが用意されていますが、その一部は東大のウェブサイトで確認できます。東大ウェブサイトで「進学のためのガイダンス」と検索し、学部ごとの様々な学科の研究内容をご覧ください。

1年次の話に戻りますが、ALESS/ALESAという、1万字程度の英語論文を書く授業があります。ALESS(Active Learning of English for Science Students)は理系、ALESA(Active Learning of English for Students of the Arts)は文系の1年生を対象にした英語ライティングの必修科目です。指導教官はネイティブスピーカーで、少人数制授業です。本文だけでなく、Abstract(要約)からAcknowledgements(謝辞)までを1セメスター(13週間)で完成させます。このような特徴的な授業があることからも、「タフな人材育成」を目指す東大の凄みが感じられます。(第二部の卒業生も「かなり苦労した授業の一つだった」と話していました)

現役合格に向けたお話では、3つのポイントが提示されました。

  • 明確な目標を持つ:将来のイメージを持つことの重要性
  • 学習計画を立てる:定期テストや模試の活用
  • 合格力をつける:効果的な学習法の理解と実践

これらについて、東大の入試科目の実態や配点比率の説明と合わせて、詳細なお話をいただきました。さらに安田学園の生徒に向けて、学年ごとに大切にしたい過ごし方やポイントも具体的に示してくださいました(英語のライティングに関する実践的なアドバイスもありました)。その後、東大合格者が使用していたテキストを、いくつかのグループに分かれて閲覧しましたが、書き込みから滲み出る合格者の工夫に一同が釘付けになりました。今日初めて知り合った他学年の生徒も混じりながら、次々と感想を共有していく様子が見られたのはとても印象的でした。(見ることで実感を得る、それらを自分の力にしようとする、お互いの東大への意識を確かめる、そのような瞬間に立ち会えた気がしました)

「この集団を大切にしてほしい。学び合う力が互いの成長につながる」という校舎長のメッセージをいただき、第一部を終了しました。


【第二部(16:30~17:00)】

第二部では、本校を卒業した現役東大生3名からお話を伺いました。

理科類で合格し、当初は数学や物理に興味を持っていた先輩は、在学中に法学に強い関心を持ち、進学選択で法学部へ進学したと話していました。現在は英語で刑法の授業を学びながら、「人が人を罰することができるのか」について研究を深めているそうです。

文科類で合格し、法学部で学ぶ先輩は、生殖補助医療に関する法的観点について研究を進めています。日本論文だけでなく、海外論文も合わせて法律の制度を調べているそうです。(授業では英語が日常的に使われるとのことでした)

同じく文科類で合格した経済学部で学ぶ先輩からは、周囲の友人関係についてのお話がありました。利発でエネルギーの高い人ばかりで、授業の内外を問わず、英語でのコミュニケーションが多いとのことでした。(帰国子女の方も多いそうです)旅好きな友人は一人でアフリカやヨーロッパへ海外旅行に出かけるそうで、その行動力や実行力の高さに驚かされると話していました。

3名の先輩の高校在学時の様子やエピソードはそれぞれ個性的で、人としての厚みを感じるものばかりでした。その後の質疑応答でも多くの質問があり、それら一つ一つに丁寧に答えていただきました。内容については出席者だけの特権とさせていただきますが、東大を目指したきっかけと、塾についてのお話の一部をご紹介します。

  • 生徒会の仲間に「一緒にやってみない?」と誘われ、東大を目指した。ノリと勢いもあったが、友達と一緒だからできた。
  • 本校で指導する東大卒の先生方の教養が深く、憧れの存在だった。先生のようになりたいと思い、東大を目指した。
  • 高校1年生の三者面談で担任から東大を勧められた。親子で「?」だったが、一度決めたら貫く性格なので目指した。
  • 在校生からの質問:「塾に通っていましたか?」

              「通っていません」

    「東大の地理のみです」

    「通っていませんでした」

今回も会終了後、質問をしたい生徒たちが行列をなし、気になることを徹底的に聞いていました。長時間お付き合いいただきありがとうございました。

改めて、講演を引き受けてくださった河合塾本郷校舎長様、本講演をアシストしていただいた河合塾営業担当の方、そして貴重なお話を届けてくださった卒業生の3名に、厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。